環境に優しい車両
軽量化、燃料効率の向上、「環境に優しい」エネルギー資源の活用、汚染物質排出量の削減が重要です。この取組みでも、Sikaは、世界中の自動車メーカーの重要なパートナーとなっています。
たとえば、SikaReinforcer®は、キャビティの構造補強や衝突補強に使われています。SikaReinforcer®は、衝突エネルギーを吸収したり最適な方法で再配分することで、衝突性能を向上させ、車体の剛性を高めます。これにより、エンジニアは板金の厚さを減らし、補強鋼材を除くことができるので、これが軽量化と燃料消費量の削減につながります。
SikaReinforcer®と補強鋼材のベンチマークをした結果、次の二つの主要な利点が確認されました。
溶接点の削減 – スチール部品は溶接する必要がありますが、SikaReinforcerはその必要がありません。 CO2 の排出量の削減 - 使用する原材料の削減（スチール5 kg対SikaReinforcer®2 kg）、溶接点の削減、燃料消費量削減による排出量の低下から算出すると、Sikaソリューションでは、車両1台あたり約19kgのCO2が削減されたことがわかりました。
ガラス接着では、Sikaの前処理により、塗布が簡素化され、作業性能と品質が向上します。最近の調査では、透明な接着付与剤 Sika®Aktivator PROを一般的な黒色プライマーと比較した結果、Sika®Aktivator PRO KGあたりの塗布量のCO2 排出量が削減されていました。Sika®Aktivator PROを用いて得られた削減量は、年間最大160トンCO2相当に達する可能性があります。
耐衝撃性のある構造用接着剤SikaPower®は、車両の剛性を改善することで安全性を高め、さらに、必要なスポット溶接箇所を減らすことでコストの削減も可能です。カーモデルを用いて二つの異なる条件設定で分析を行いました。一つは従来の接着剤を使用した車体構造、もう一つは耐衝撃性のある構造用接着剤SikaPower®を用いて溶接箇所を減らし鋼板を薄くして最適化した車体構造です。どちらの車両も剛性と耐衝突性のスペックを満たしていましたが、耐衝撃性のある SikaPower®を使用することで、溶接点が1,000箇所、重量が30 kg削減されました。
自動車産業向けの高機能プロセス材料
環境に配慮した車両への需要が高まっており、軽量車両、燃料効率、「環境に優しい」エネルギー資源、汚染物質排出量の削減が世界中でますますもとめられています。自動車の品質、安全性、セキュリティの面だけでなく、環境性能もユーザーとメーカーにとって重要な側面となっています。
Sikaは、自動車産業の高機能プロセス材料を提供しています。安全性と環境について常に新たな課題と要求に直面していますが、Sikaはこれらのニーズに応えるために、高性能な接着、制振、補強、シーリングのソリューションを提供することができます。
参考プロジェクト
構造補強
SikaReinforcer® は、キャビティの構造補強や衝突補強に用いることができます。後者の目的は、衝撃エネルギーを吸収したり分散することです。
構造用シーリングと接合
SikaPower® は、エポキシ材料技術に基づく熱硬化型製品です。これにより、耐衝突性が向上します。その結果、燃料消費量が低下するため、CO2の排出量が低減されます。